「リラクゼーションサロンとダムと、一体、何が関係あるの??」
そう思われる方も多いでしょう。わかります。
しかし、ダムへ行くことで山や森、川のせせらぎのそばまで行くことができて、また実際に自分自身がダムへ行く途中の山の香りに癒されている経験から、もしかして森林セラピーとしても効果的なのではないか、という(無理矢理な(;・∀・))関連性を見いだしたこともあり、kuutamoの趣味のページ・休憩ページとしてご紹介していきたいと思います!!
さて第一回のダム紀行は地元の「鶴田ダム」(つるだだむ:鹿児島県薩摩郡さつま町)のご紹介です。
実は今年に入って初めて、ダムを見に山へ行くという新たな楽しみを見つけました。
ダムについて興味が湧くまでは全く知らなかったのですが、地元である鹿児島にも「鶴田ダム」というかなり規模の大きい、地元民の役に立つダムがあるということを知ってから、一番行ってみたかったダムになります。9月に連休を取って帰省をした際に、念願叶って見学に行くことができました。
場所は薩摩川内市から車で約1時間の場所にあり、通常ダムは河川の上流に作られることが多いのですが、鶴田ダムは中流域に作られた珍しいダムだそうです。
いつもは、他のもっと詳しいダムマニアの方たちに連れて行ってもらうことばかりだったのですが、今回初めて自力で、事前に用意して(見学の申し込みなど)行ったダムでもあります。
まず、簡単なダムのスペックをご紹介します。
◆形式:重力式コンクリートダム
◆河川:川内川水系
◆目的:治水・利水・発電用ダム
◆竣工:1966年3月
(参照:"国土交通省 九州地方整備曲 鶴田ダム管理所")
「治水」とは、河川の洪水を防ぐために水の一部をダムに貯水して水量を調節することです。
「利水」とは、農業用水や水道水などに利用するための水を蓄えておくことです。(特に農業用水は田植えの時期など季節によって、使用する水の量が変化するため必要に応じて放流する水の量を調整します。)
「発電用」とは、ダムに貯水している水を利用して水力発電を行うことです。
私たちが見学のために堤体内を歩く際に通る通路のことを「監査廊(かんさろう)」といいます。これはもちろん一般人が見学するために作られたものではありません。後から出てくる精密機器類からもわかるように、ダムを厳密に管理するための管理者用の通路です。
通常、一般に公開されているダムでなければ見学させてもらうことはできず、一般向けに対してオープンなダムでも、天候やダムの放流状況によっては見学ができないなど、様々な制限があります。つまり、普段は関係者以外は滅多に入れる場所ではないということを覚えておいてください。(ダムの見学を希望する場合には、必ず数週間前に管理事務所へ確認・申請をすることをお勧めします。)
そんな中で、鶴田ダムは一般者にダムを理解してもらうために、見学内容をかなり充実させているダムの一つです。今回は予めダムの堤体内と発電施設の見学を申請していたため、嬉しいことにかなり詳細なところまで見学させて頂くことができました。
なお、通常はダム堤頂部からエレベーターで降りるのですが、現在、新しい放流管の増設工事が行われている関係で地下1階までは非常用階段を使って降りることとなります。(放流管工事の詳細について:鶴田ダム管理所サイトへリンク)
監査廊入り口から地下1階に続く階段には コウモリの糞がたくさん… |
地下1階からさらに下へと続いており 下に行くほどモヤがかかっていて かすんで見えないくらい深い |
年期を感じさせる監査廊の壁 |
鶴田ダムは1966年(昭和41年)に竣工されているので、割と古いダムの部類になるそうです。今回堤体内の見学をさせて頂きましたが、古くなったコンクリートから石灰成分が溶け出して鍾乳洞のようにつららになっている箇所がいくつもありました。
それから驚いたことに、なんと監査廊にコウモリが住み着いているそうです。温度・湿度が年中一定の堤体内はとても住み心地がいいのでしょう。
壁の白い部分は石灰の沁み出した跡 |
もちろん古いとはいえ、ダム全体はかなり精密に管理が行われているので、年数がたって修理が必要になった箇所は随時修理を行いながら大切に使用していきます。
「堤体内の地震計」 |
「プライムラインの説明」 |
「ぶらさがりタイプのプライムライン」 (ダムたわみ測定装置) |
「浮きタイプのプライムライン」 上部のタンクはオイルタンクで浮きが入って ダムのたわみを測定するらしい |
「三角堰の説明」 (アヲハタマスミ氏撮影) |
「三角堰」 ダム堤体内の漏水量を計る精密機 |
この三角になっている部分から流れ出る水の 高さを計って水量を計測するらしい |
またダムの堤体内は、貯水湖の水温の影響で地下に行くほど温度が低くなり、年間を通して気温・湿度共に一定に保たれています。
ダム地下1階エレベータ入り口に設置されている温度計 |
地下3階まで下がると一気に5度も温度が下がり、 夏は涼しく冬は温かい状態となります |
地下3階の監査廊出口のドアをあけると、一気に外の暑い現実に引き戻されます。ここは南国鹿児島なので、9月半ばの残暑の日差しもまだまだそれなりに厳しく痛い…
ですが目の前に広がる光景に感動して、一気にそんなことはどうでもよくなります!!そう、ここからはいよいよ一番楽しみにしていた、発電施設の見学です!!(∩´∀`)∩ワーイ
▶ 鹿児島ダム紀行(鶴田ダムその他)その2 へ続く…
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